本授業は、ものづくりを通して「プログラミング的思考の理解」を目的とした、プログラミング学習カリキュラム案です。小学5・6年生の理科・図工・総合学習の時間に取り入れられることを想定し、プログラミングでのゲームの作成や、簡単な電子工作によるオリジナルロボットの作成を軸に、作品発表までを取り入れた内容となっています。作品の大きなテーマは地場産業。地場産業をテーマとすることで、身近なものづくりへの興味関心を高め、地元の素晴らしさを再認識することができます。
本授業では子ども向けプログラミング学習ツールとして、“IchigoJam”を使用します。IchigoJamは、名刺サイズのマイコンボードで、初心者でも簡単にプログラミングができるよう、BASICをプログラミング言語として採用しています。
IchigoJamを使ったプログラミングは、キーボードのタイピング練習ができることに加えて、様々な電子部品(LEDライト、モーター、光センサーなど)を組み合わせて使うことができるので、画面の中にとらわれず、実際の生活の中の身近な家電などとの比較といった学習も可能です。
今夏、福井県鯖江市で行われたモデル授業では、福井県鯖江市の地場産業である「メガネ」をテーマに、「メガネふきロボット」作成に挑戦しました。福井県鯖江市は眼鏡の産地として全国的に有名で、国内生産の90%を占めているからです。こうした地場産業を自由に取り上げて、地域や学校ごとに作品テーマを設けてください。
このサイトでは、福井県鯖江市で実施したモデル授業をもとに、どのような授業ができるのかをご紹介します。
手のひらにのせられる大きさの、プログラミング専用こどもパソコンです。テレビとキーボードをつなげば、すぐにプログラミングを始められます。インターネットにはつながらないので、難しい設定は必要ありません。
初心者向けプログラミング言語BASICを使っているので、大文字アルファベットを使いながらのプログラミングが可能で、気軽にプログラミングを体験できます。
使い方につきましては下記もご参考ください。
PCN YouTube 公式サイト
IchigoJam 公式サイト / 組み立て方・説明書・読み物
実際にIchigoJamを操作しながら、学習していきます。プログラミングとは、プログラミングの考え方とは、また、身の回りにあるプログラミングを考える、といった内容を通して、プログラミングの基本を学びます。
ここでは、遊びを取り入れてプログラミングを学びます。ゲーム作成を通して、四則演算、座標や変数・ランダムといった、数学的な知識を含んだ内容を学習します。
電子部品を使った工作と、それらのプログラミングについて学びます。これまではプログラミング(ソフトウェア)を中心に学習してきましたが、電子部品(ハードウェア)も登場し、ロボット作成の要素技術の操作を行います。
3限目で使った電子部品を自由に組み合わせて、児童オリジナルの『ロボット』を作成します。どんな悩みを持った人がいて、その悩みをどうやったら解決できるのかをロボットに盛り込むことを目指します。作品テーマのみを与え、あとは、どんな形にするのか、どんな動きをするのか自身で考えて作品にします。
今回のモデル授業では、作品テーマを『メガネふきロボット』としました。
作ったロボットを1人ずつ発表していきます。どんなロボットであるのか「特徴」「工夫した点」「次回に向けた改良点」などのポイントで伝えてもらいます。さらに、周りの友達の作品についても知ることで、自分の作品と比較したときに、新しいアイデアや次の創造意欲につながります。
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